生化学・タンパク質機能解析

研究分野

  • 生化学・蛋白機能解析
  • エネルギー代謝イメージング
  • 生体内機能解析
  • ゲノム・エビゲノム

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最新の精製手法を駆使した機能タンパク質の同定

新たな機能タンパク質の高度な精製と同定

我々が重要視する探索的研究の基本は、新規の機能タンパク質の高度な精製と同定です。
独自の精製手法を駆使して、循環器系の機能にかかわる新規の生理機能物質あるいは機能相関の発見に成功してきました。

不全関連
Glucoside系界面活性剤含有のHPLCを使用した血管細胞増殖因子
(VEGF) 受容体の精製(Cell 1998)
不全関連遺伝子結合タンパク質の精製・同定
Metabolic labelと高速液体クロマトグラフィーを使用した心不全関連
遺伝子結合タンパク質の精製・同定 (Nature Genetics 2004)
ATP 関連リン酸化酵素の新規器質の同定
in vitroリン酸化反応と放射線ラベル基質のクロマトグラフィー分離
によるATP関連リン酸化酵素の新規器質の同定(Nat. Cell Biol. 2010)
多彩な精製手法を使用可能な特殊な研究環境
超低粉じん質量分析室に設置した2台のnano-LC-MS/MSを使用した高感度の定性・定量タンパク解析(大阪大学共同研実習センター内施設)

研究室内には、高速液体クロマトグラフィーを含め、5台のクロマト装置を設置しています。これらを駆使し、既存の方法にとどまらない独自の精製手法を開発しつつ、タンパク質分子探索を進めています。
さらに、これまでに培った精製技術と、超低粉塵室に設置したamolレベルの微量解析を可能とする超高感度nanoLC-MS-MS(Q-Exactive,ABI5500,大阪大学共同研)を組み合わせ、新たな探索的定性プロトコールを現在構築中です。
これらの発見を、創薬までつなげるべく研究を進めています。実際にVEGF受容体を標的にした薬剤はヒト臨床試験まで到達しています(US Patent 7335357)。